YSEトップ / シリーズ ITお仕事図鑑 / 第13回 プロジェクトマネージャ編
第13回 プロジェクトマネージャ編
「シリーズ ITお仕事図鑑」第13回は「プロジェクトマネージャ」編です。
プロジェクトマネージャは、どんなお仕事をするのでしょうか。
ある程度の規模のシステムを開発する場合には、システム開発プロジェクト(以下、プロジェクト)を組みます。プロジェクトとは、システムを開発するために必要な人材を集めた組織です。このプロジェクトを管理するのが、プロジェクトマネージャのお仕事です。プロジェクトマネージャは、開発するシステムの規模などに応じて予算やスケジュールを立案し、プロジェクトメンバを決定し、チームを組みます。その後、プロジェクトの進行を管理し、目的に沿った成果物を完成させます。では、具体的にはどんなことをするのでしょうか。
まず、システム開発計画を立案します。顧客の要望を聞き、どのようなシステムを開発するかを決めます。システムの主要な機能を決め、規模や予算、スケジュールを決め、必要なメンバや工数を決めて行きます。次に、必要な人材を集めてプロジェクトを組織し、システムの開発環境を整備します。さらに、プロジェクトのメンバと、システム開発の目的、機能、スケジュール、納期などの情報を共有します。プロジェクトの進行中は、進捗管理や問題点の対応などを行い、プロジェクトが予定通り進行するように管理します。また、顧客との決定事項や変更事項などを随時メンバに伝達します。問題が発生した場合などは、顧客と交渉し、スケジュール調整なども行います。また、必要に応じて他部門との連携や情報共有なども行いながら、プロジェクトの円滑な進行を図ります。プロジェクト終了後には、問題点や改善点の検討などを行います。
プロジェクトマネージャに求められるスキルは様々ですが、特に必要なスキルは以下の三つと言われています。
第一に、コミュニケーション力です。顧客、プロジェクトメンバ、他部門など、いろいろな人たちと良好なコミュニケーションを保つことが求められます。
第二に、交渉力です。顧客に言われるままプロジェクトを進めるのではなく、予算なども考慮しながら顧客と交渉することも求められます。
第三に、マネジメント力です。プロジェクトの規模、予算、スケジュールなどのバランスを見て、利益が出るようにプロジェクトを管理して行く能力も求められます。
プロジェクトをマネジメントするには、ITに対する深い知識も必要ですが、マネジメントの経験も必要になるため、システム開発を行う会社では、課長や部長といった管理職の方がプロジェクトマネージャになるケースも多いようです。
新入社員がいきなりプロジェクトマネージャになることはありませんが、経験を積んでプロジェクトマネージャとなることを目標に、プログラマやシステムエンジニアを目指してみませんか。
「YSeye21号」掲載