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第7回 社内SE編

社内SE

「シリーズ ITお仕事図鑑」第7回は「社内SE」編です。

社内は「会社の中」SEは「システムエンジニア」をさします。つまり、社内SEとは、会社の中のSEということになります。では、ITお仕事図鑑の第2回で解説したシステムエンジニア(SE)と何が違うのでしょうか?

社内SEとは、自社のシステムの開発・運用・管理を行うSEのことをいいます。一般的なSEが、外部の会社から仕事を請けて開発を行うのに対して、社内SEは自社のシステムの開発を行います。

実際は、会社内にはいろいろなシステムがあり、それらのシステムに対応しなければならないため、幅広い知識・技術が求められます。会社によっては、PCの設定、ネットワークの配線、ソフトの使い方のレクチャーや機器の故障対応など、「ITの何でも屋さん」のような仕事をしなければならないケースもあります。

一般的なシステム開発を行うSEの仕事で大変なことは、「納期を守る」ことです。納期とは、決められた期日の事を指し、システム開発の現場では、開発を依頼した会社に対して、決められた期日までに決められた機能をもったシステムを提供しなければなりません。もし期日に間に合わなかったら、開発を依頼した会社は新しいシステムを使うことができず、契約違反によるペナルティ(損害賠償)を求められることになります。

では、自社のシステムの開発だったらどうでしょうか。期限が決められ、それまでにシステムの完成が求められますが、もし仮に間に合わない場合でも損害賠償を求められることはないでしょう。遅れた原因次第でまわりの理解を求め、社内調整によって機能を限定したり、開発期間を延長するということも可能になります。つまり、一般的なSEに比べると、社内SEは周りの理解を得られやすい分だけ、納期に関するプレッシャーは少ないといえます。

しかし、社内SEは、社内のさまざまなシステムを使いやすくするため、いろいろな部門の人たちからスムーズに情報収集するためのコミュニケーション力が求められます。システム開発に必要な業務知識をはじめ、ITの知識、技術やコミュニケーション力をもち、社員の方々に頼られる社内SEは、魅力的な職業ではないでしょうか。


「YSeye14号」掲載