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第17回 データサイエンティスト編

データサイエンティスト編

「シリーズ ITお仕事図鑑」第17回は「データサイエンティスト」編です。

前回のお仕事図鑑では「データアナリスト」のお仕事を紹介しました。データアナリストは「ビッグデータ」と呼ばれる膨大なデータを分析するお仕事でした。データサイエンティストのお仕事もビッグデータを分析することです。では、データサイエンティストとデータアナリストのお仕事はどう違うのでしょうか。

データサイエンティストは、データアナリストのお仕事に加え、結果をビジネスに反映することまでを行います。具体的には、どんなお仕事をするのでしょうか。

まず、依頼者のビジネス上の課題を洗い出します。その課題を解決するためにはどのようなデータが必要なのかを考えます。次に、データを収集します。どのようにデータを収集するかを考え、手に入れたデータを分析します。場合によっては、自分でプログラムを書いて収集しなければなりません。また、中には不適切なデータや不要なデータが含まれていたり、形式が整っていないデータがあったりします。こうしたデータを「ノイズ」と呼びますが、このようなデータを削除したり修正したりする「クレンジング」という作業を行います。さらに、きれいにしたデータを人工知能プログラムなどを使って分析します。分析した結果からビジネス上の課題を解決するための意味のある情報を見つけ出します。最後に、分析結果をまとめ、ビジネス上の課題をどのように解決するかを依頼者に提案します。

データサイエンティストに求められるスキルは、データアナリストに求められるビッグデータの知識、統計・分析、プログラミングなどのスキルに加え、ビジネスの知識やコンサルティング能力が必要になります。分析した結果を出すというデータアナリストのお仕事に加え、課題を解決するための方策を提案することまでを行うため、ビジネスに関する知識とコンサルティング能力が求められています。実際には、データサイエンティストとデータアナリストに明確な線引きがないケースもあり、企業によって呼び方が異なっているケースもあります。データサイエンティストは比較的新しい職種です。高いスキルが要求されるため難しいお仕事ですが、その分高収入です。

いきなりデータサイエンティストになることは難しいですが、プログラマ、システムエンジニアなどから経験を積み、データアナリストとして活躍し、データサイエンティストになるというキャリアパスもあります。みなさんもデータサイエンティストを目指してみませんか。


「YSeye25号」掲載