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第14回 プロジェクトリーダ編
「シリーズ ITお仕事図鑑」第14回は「プロジェクトリーダ」編です。
前回は「プロジェクトマネージャ」のお話でした。マネージャは、プロジェクトの管理がお仕事でした。では「プロジェクトマネージャ」と「プロジェクトリーダ」は、どう違うのでしょうか。
システム開発プロジェクトでは、プロジェクトマネージャが全体の管理を行い、プロジェクトリーダは、プロジェクト全体をまとめる「現場監督」のような仕事をします。具体的にはどんなことをするのでしょうか。
システム開発プロジェクトは、いろいろなメンバで構成されます。設計が得意な人、プログラミングが得意な人、テストが得意な人など、あるいはその逆に苦手な仕事がある人もいるかもしれません。そのようなメンバに適切に仕事を割り振り、スケジュールに沿ってプロジェクトが進行するようにフォローしていくのがリーダの役割です。例えば、早く仕事が終わった人には遅れている人の仕事を手伝ってもらったり、問題が発生している人がいたら一緒に解決策を考えたりと、メンバサポートもリーダのお仕事です。また、設計書を作ったりプログラムを書いたりする場合、メンバに何も指示しないと、使う言葉や書き方がバラバラになってしまったり、間違ってしまうこともあります。そこで、作り方や書き方を指示し、成果物(設計書やプログラム)をチェックするなどもリーダのお仕事になります。個々のメンバの仕事のスケジュール管理も行いますが、プロジェクトの進行に遅れが出そうな場合などはマネージャと連携して、メンバの増員やスケジュールの調整なども行います。こうして、プロジェクトをスムーズに進行させ、完了に導くのがリーダのお仕事になります。
プロジェクトの規模が小さい場合は、マネージャとリーダを一人が兼務することもありますし、大規模なプロジェクトでは、リーダの下に数名のサブリーダを配置する場合もあります。このようなプロジェクトリーダに求められるスキルは、特に以下の三つと言われています。
第一に、コミュニケーション力です。メンバ間の円滑な人間関係を構築し、仕事をしやすい職場環境を作ることが必要です。
第二に、リーダシップです。メンバから信頼されるリーダとしてプロジェクトをコントロールしなければなりません。
第三に、スケジュールの管理スキルです。プロジェクトを進行していくとトラブルやミスが発生します。それらを速やかに解決し、プロジェクトを的確に進めていくためのスケジュール管理ができる能力が求められます。
プロジェクトリーダとなるためには、プログラマやシステムエンジニアとしての経験が必要です。まずはメンバとなり、プロジェクトリーダを目指してみてはいかがでしょうか。
「YSeye22号」掲載