ロボット、IoT、ドローン技術の基礎から学び、
実践的なスキルまで身につけます
さまざまなロボットが活躍する時代になっていますが、ロボットはインターネットにつながり、IoT端末としての役割を担うようになっています。IoTとは、家電品や自動車など、今までつながっていなかったものをインターネットにつなぎ、さまざまなデータを収集したり、遠隔で操作したりできるようにするという考え方です。
本学科では、IoT業界でプログラマとして活躍できるように、ロボットやIoT機器を制御するプログラムを制作するためのスキルを身につけます。そのために、1年次には国家資格である基本情報技術者試験の学修を通じてITの基本を理解しながら、プログラミングができるようになります。2年次には、産学連携によるロボットやIoTを活用する課題制作にチャレンジし、職業実践的なITスキルを身につけます。
めざす職業
- ドローンエンジニア
ドローンによる空撮、3Dモデル作成、解析、ドローンアプリ開発を担います。 - IoTエンジニア
対象となる情報を監視したり、検知や計測を行うさまざまなセンサーから、インターネットを介してデータを収集するシステムの導入支援や開発を担います。 - スマートロボットエンジニア
機械学習やディープラーニングに用いられるPythonなどのプログラム言語を使って、Pepperなどのロボットを制御するプログラミングを担います。 - AIアプリ開発エンジニア
人工知能を活用して顧客をサポートするChat bot用アプリをはじめ、さまざまなロボットアプリ等の開発を担っています。
めざす資格
- 基本情報技術者試験
- ITパスポート試験
- IoT検定
- Python3エンジニア認定基礎試験
- AI検定
- 実用英語技能検定
資格取得者の声
Javaプログランミング認定試験3級
神奈川県立 湘南高等学校出身(定時制)
資格取得を目指すために毎日の授業をきちんと受けることが大切だと思います。このJavaプログラミング認定試験は、コンピュータの基本言語であるJava言語の理解度を測るものなので、入学してからの勉強の成果が表れたものだと思います。そのために、過去問題をたくさん解きました。
※令和4年度(2022年)生からはPython3エンジニア認定基礎試験をめざします。
カリキュラム
1年次
ITの基礎的な知識・技術について学びます。ドローンやロボットを動かしたり、IoTを活用するためには、データベースやネットワークについての知識が必要です。後半からは、ゲーム・Webだけではなく、ビッグデータ・AIなどについても学び、幅広い知識を身につけます。ゲーム的な手法「ゲーミフィケーション」を取り入れ、楽しみながら学びます。
科目 | 科目概要 | 時間数 |
---|---|---|
コンピュータリテラシ | Google Workspaceの学習 | 36 |
コンピュータシステム | 基本情報技術者試験の過去問演習 | 72 |
コンピュータサイエンス | 72 | |
ITマネジメント・ストラテジ | 72 | |
基本情報演習 | 72 | |
ゲーム制作基礎 | 環境構築、簡単なゲーム作成 | 54 |
ゲームプログラミング | 2Dのゲーム作成 | 162 |
Pythonプログラミング | Pythonプログラミングの環境構築、CUIプログラム作成 | 144 |
データサイエンス基礎 | 基本的なデータ分析 | 72 |
AI基礎 | AIの歴史や理論、簡単なAIプログラミング | 72 |
基礎ゼミ | 進路希望の決定 | 36 |
情報英語基礎Ⅰ | ITを学ぶ上で必要になる基礎的な英語の学習 | 36 |
2年次
1年次に学んだ知識をベースに、ドローン・ロボット・IoTシステムの開発を行います。テーマを決めてチーム学習・プロジェクト学習に取り組み、目標達成のノウハウについての知識を深めながら、演習形式で学んでゆきます。実際に仕事で使える職業実践力を身につけます。
科目 | 科目概要 | 時間数 |
---|---|---|
ドローンアプリ開発 | 構造や関連法規、基本的な飛行 | 144 |
IoTシステム開発 | センサの種類や仕組みを理解し、データ取得 | 288 |
会話ロボットアプリ開発 | ロボットの会話の仕組み、簡単なシステム制作 | 216 |
AIアルゴリズム | AIプログラミングで使われるアルゴリズムについての学習 | 36 |
機械学習 | 機械学習の種類や手法についての理解 | 36 |
ディープラーニング | ディープラーニングの種類や手法についての理解 | 36 |
AI・API活用 | AIのAPIの使い方についての理解 | 36 |
コミュニケーション技法演習 | インタビューやアンケート技法についての理解と情報収集 | 36 |
実践ゼミ | 決めた進路希望に沿って活動 | 36 |
情報英語基礎Ⅱ | ITを学ぶ上で必要になる基礎的な英語の理解 | 36 |
- ドローンアプリ開発
ドローンについて学び、制御アプリケーションの開発が出来るようになります。 - IoTシステム開発
インターネットを通して様々なものを制御するシステムを開発出来るようになります。 - 会話ロボットアプリ開発
コミュニケーションロボットのアプリケーションを開発出来るようになります。 - AI・API活用
クラウドサービスとして公開されているAIのAPIの使い方について理解し、目的に合ったプログラムを作れるようになります。 - コミュニケーション技法演習
プレゼンテーションの基礎原理を理解し、効果的なプレゼンテーションが出来るようになります。 - AIアルゴリズム
AIプログラミングで使われるアルゴリズムについて理解し、解決すべき問題に対して適切なアルゴリズムを選択出来るようになります。
時間割例(2年次/1学期)
Mon | Tue | Wed | Thu | Fri | |
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1時限目(9:00~9:45) | ドローンアプリ開発a | IoTシステム開発a | IoTシステム開発a | 会話ロボットアプリ開発a | AIアルゴリズム |
2時限目(9:50~10:35) | |||||
3時限目(10:40~11:25) | |||||
4時限目(11:30~12:15) | |||||
5時限目(13:00~13:45) | 自由制作 | 情報英語基礎Ⅱa | 自由制作 | コミュニケーション技法演習a | |
6時限目(13:50~14:35) | 自由制作 | 実践ゼミa | |||
7時限目(14:40~15:25) | |||||
8時限目(15:30~16:15) |
何でもつながるIoT時代
IoTは、Internet of Thingsの略で、直訳すれば「モノのインターネット」となります。インターネットのインターは「相互の」「お互いに」という意味がありますので、「ネットワーク同士をつなげる」のがインターネットという言葉の意味になります。またThingsが複数形になっているのは、「いろいろなモノ」ということを表します。つまりIoTとは、「今までつながっていなかったいろいろなモノがインターネットにつながる」ということを表します。インターネットにつながれば、データを収集し、収集したデータを処理し、処理したデータを活用するといったことができるようになります。例えば、家電品をインターネットに接続してデータを収集し処理することによって、壊れそうな部品があるかを調べることができます。この情報を所有者にフィードバックすることで、故障して動かなくなる前に部品を交換できるようになります。
下の図に示すように、これからのIoTシステムとは、以下の3つの部分から構成されると考えられます。
- IoTでデータを集める部分
- 集まったデータを処理する部分
- 結果を使って目的に役立てる部分
このように、いろいろなモノをインターネットにつないで、生活を便利にする取り組みが広がっています。
先輩からのメッセージ
ロボット・IoTソフト科/秀英高等学校出身
高校生の時に、学校で行われたYSEの特別講座を受講したことをきっかけに、YSEに入学しました。もともとモノづくりが好きなこともあり、いろいろなモノがインターネットにつながるIoTにも興味をもつようになりました。また、いろいろなセンサー技術がスマート家電などに使用されていることを知り、将来はそういったIoTの技術に関わる仕事をめざしたいと思いました。最近では、ドローンにも興味を持ち、ドローンを飛ばすための、プログラミングを勉強しています。