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修学旅行に行ってきました ~岩手・宮城 震災学習プログラム体験と世界遺産見学~

平成27年2月18日から20日まで、2泊3日の旅程で東日本大震災の被災地である
宮城県女川(おながわ)地区・岩手県陸前高田地区、そして世界遺産である中尊寺に行ってきました。
 
2月18日
東京駅発の東北新幹線「やまびこ」にて、11時に仙台駅に到着しました。
みぞれ混じりのあいにくの空模様でした。日本三景のひとつ松島地区にバスで移動し、遊覧船での風景を堪能……の予定でしたが、天候は回復せず、遊覧船近くの島のみが見える状況でした。震災の影響は比較的少なかった松島ですが、遊覧船待合所の柱には天井近くに津波の到達点が記されていたり、震災の影響で崩れてしまった島があったりと、自然の脅威を目の当たりにしました。
  
2月19日
この日も曇りでした。
それでも朝食をしっかりとった学生達と宮城県女川地区にバス移動しました。
テレビ番組「ガイアの夜明け」でシリーズ取材を受けている企業「株式会社 高政」の訪問を皮切りに、震災学習プログラムがスタートです。
4代目社長の高橋正樹様の講演を1時間ほど拝聴しました。「マニュアルがない極限状態の中で、何が従業員に、地域に正解なのか選び続けなければならなかった」。そんな高橋様の言葉に、ある者は真剣な面持ちで、またある者は涙を浮かべて聞き入っていました。
講演後は地域の雇用の支えにもなっている最新設備の工場内を見学、また私達に今できる復興のお手伝いとしてお土産の購入をしました。
  
次に多機能水産加工施設「MASKAR(マスカー)」を訪問しました。
ここは津波に耐えられる構造をもつ大規模冷凍冷蔵庫であり、震災への様々な備えをしている復興拠点として2012年に完成した施設です。
カタール国からの寄付金を日本財団が受け、女川町の協力のもとに設立されています。
ガイドの方のご許可を得て、マイナス30℃の大型冷凍庫の中で集合写真を撮影しました。
昨日の松島での悪天候で撮影できなかった分を挽回してあまりある貴重な写真となりました。
その後、希望者は倉庫内見学を続け、極寒を満喫しました。
なかにはTシャツ姿になる強者も……!
  
多くの重機が走り回る復興の槌音高い女川地区を後に、
風光明媚な猊鼻渓(げいびけい)へ移動しました。
昨年も学生に好評だった「こたつ舟」での遊覧と、散策を楽しみ、
その後、宿に向かいました。
 
 
2月20日
ようやく待ち望んだ快晴の朝を迎えました。バスにて岩手県陸前高田地区に移動です。
白砂青松の絶景であった高田松原。
現在では土地かさ上げ工事に使用する土砂を運ぶ「希望のかけ橋」がそびえ、
重機・土木車輛が行き来していました。
「希望のかけ橋」は、主塔の高さが約40メートル、
総延長約3000メートルの巨大なベルトコンベヤーです。
夜には青色LEDで光り輝くとのことです。
  
その他にも陸前高田地区には、様々な先端技術が復興に一役買っていました。
枯死してしまった奇跡の一本松の保存、そして温度や光、
水などをコンピュータで管理するドーム型の野菜工場などです。
野菜工場は横浜市内の会社が提供していることを聞き驚きました。
技術と復興にかける思いが合わさって力を発揮していることを実感しました。
昼食後、世界遺産である中尊寺に移動しました。
雪がわずかに残る境内は厳かな雰囲気に囲まれ、金色堂の光もひときわ美しく見えました。
  
いよいよ旅のフィナーレ、一ノ関駅に移動。
東北新幹線「はやて」にて東京駅に到着、解散となりました。
今回の修学旅行では学生同士が友情を深めただけでなく、
震災学習の意義を理解しその思いを受け止めることができました。

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